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違法建築物の場合どうするか

違法建築物の場合どうするか

2019年8月7日

民泊用の物件を探していたり、紹介されたりした場合で、時には建築基準法違反の物件であることがあります。この場合の違反はいくつかに分類されます。

1、建築当初は適法な建築物であったけれど、その後の法律の改正で現在の基準では違法建築物になるケース(確認済証あり。検査済証あり。)

この建物は既存不適建築物と言われ、用途変更をしない限り、合法とみなされます。特区民泊の場合でしたら用途は住宅のままで宿泊施設にしますので、問題ありません。簡易宿所にする場合で、200㎡超の場合は用途変更の建築確認が必要になり、この場合は建物のすべての基準を現在の建築基準法に適合させなければなりません。なお、古い建物では検査済証が無い場合が多く、用途変更をする場合は建築士による建物の適法性証明書が必要です。この場合の調査費用が高額になるので、実質的に計画は難しくなります。

2、建築当初は建築確認を受けたけれど、その後の過程で当初の設計とは一部違う内容の建物になっていて、建ぺい率オーバー、容積率オーバーになっているケース。(確認済証あり。検査済証なし。)

用途変更を伴わなければ、建築確認が不要です。しかし、建築主は建築確認申請の要否に関係なく、建築物を建築関係法令に適合させる義務を負います。建築士等の専門家によく確認の上、計画を進めてください。

3、建築確認済証そのものが全く見つからないケース

建築確認したことが立証されないということは、当初の建築物の適法性も確認できません。この場合は既存不適格建築物でもなく、又当然用途変更も不可能です。したがって民泊としての利用は無理です。